研究活動

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2017年度 グループ2ユニットA 第1回ワークショップ

報告題目医療と福祉におけるエンゲージドブディズム
開催日時2017年8月3日(木)16:00~18:00
場所龍谷大学大宮学舎清風館B103教室
報告者木下克俊(臨床宗教師)
コメンテーター長上深雪(龍谷大学社会学部教授)
参加者24人

■共催:日本仏教社会福祉学会

【報告のポイント】
 在宅介護の仕事と臨床宗教師としての仕事との両方を通し、「生きている人間の悩み、苦しみに寄り添えるのはこの職だった」と、現在の自身の在り方を振り返った。

【報告の概要】
 木下氏は一般家庭に生まれ育ち、高校時代に実父の紹介で県外の寺院で研修を受け、19歳の時に天台宗において得度した。現在は福井県福井市にある在宅医療専門の「オレンジホームケアクリニック」に勤務し、クリニックの様々な業務に携わるなか、臨床宗教師としても活躍している。
 この度の報告においては、これまでに関わってきた利用者のなか、70代女性の訪問看護における事例を中心に進められた。訪問時の様子や、女性の家族との日常的なやりとりについてスライドを用いて紹介しながら、介護職として、また、臨床宗教師としての具体的な関わりを丁寧に説明した。
 いよいよ女性が終末期を迎えた頃、木下氏は家族から提供された過去の写真を用いてスライドショーを作成して家族へ贈った。このスライドショーによって過去のことを見直し、「現在」の尊さを家族全員が改めて確認する機会となったことが、宗教者、仏教者としての役割を果たすことができた点と強調した。その後、利用者やその家族が医者を含めた全スタッフとの関係がより深まり、命終の時を家族は穏やかに迎えることができたということである。
 利用者を中心として、そこに関わる全ての人の関係を円滑にすることが、役割の1つを臨床宗教師が担う役割の1つであるとその存在意義を述べ、報告を締め括った。

【議論の概要】
 このワークショップを主導する長上先生は、一般スタッフとして就労しながらも、「臨床宗教師」として利用者だけでなくその家族の「生」と「死」を支える重要な役割を果たしている点を取り挙げ、「死」を意識しながら今の「生」を見つめることができるのは、やはり宗教者だけではないかとコメントした

【文責】アジア仏教文化研究センター

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