公募研究

公募研究

九世紀における入唐僧の求法活動
―日本天台宗の形成を中心に―

本研究では、平安前期に多様な唐代仏教を将来した入唐八家すなわち空海・最澄・常暁・円行・円仁・恵運・円珍・宗叡の将来目録について従来網羅的研究が行われていない現状を踏まえ、彼らのうち日本天台宗の基盤を形成した最澄・円仁・円珍の諸目録から窺える在唐活動に焦点を当て、東アジア全体の視点から共通の思想・文化である仏教をめぐって行われた日中交流の一環を明らかにする。 また、彼らによる仏典収集・教学受法などの求法活動を通して我が国へ伝播した唐代天台宗が日本天台宗、ひいては日本仏教へ及ぼした影響を考察する。具体的には、各々の将来目録の書誌学的考察を経て日中における史資料から典籍を将来した背景及びその内容を分析し、入唐八家将来目録の総合的研究への足がかりとするとともに、本研究を通して入唐僧の求法活動と将来目録の意義を見直し、日中交流史研究の深化及び日中間における相互理解を深める一助とする。

小南沙月(京都女子大学博士後期課程)

このページのトップへ戻る