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公募研究
律文献にみられる薬についてー塩を一例としてー
塩は現代社会においても身近な食材の一つであるように、古代インド仏教僧の生活においても重要な食材・薬品の一つであった。古代の塩の製法には、大きく二つの方法がある。ひとつは塩水から抽出するものであり、ふたつめは岩塩の採掘、塩湖の塩の収集など、天然の塩を産出することであった。
本研究では、インドの生活・医学に関するテキストの中で古い時代の状況を物語るといわれる仏教律文献に残る塩の種類やその産地と、製塩方法を検討することから、比丘の実生活の一端をあきらかにする。また、Saindhava、Sauvarcala、Bida、Aubdhida、kāla-lavaṇa、kāla-namaka、Sāmdraka、Pāmdraka、Pānśujaといわれる塩の産出地名やその形状を特定する。
井上綾瀬(龍谷大学仏教文化研究所客員研究員)