研究活動

研究活動

2018年度 グループ1ユニットA 第3回学術講演会

報告題目自受用身に関する天台論義から見えるもの
開催日時2018年11月29日(木)10:45~12:15
場所龍谷大学大宮学舎東黌101
報告者大久保良峻(早稲田大学教授)
参加者213人

■司会:楠 淳證(龍谷大学アジア仏教文化研究センター長)

■主催:龍谷大学世界仏教文化研究センター アジア仏教文化研究センター

【報告の概要】
 法身・報身・応身・化身について、「開真合応」、「開応合真」や「六身説」等の説をもってその概要を述べ、『大乗本生心地観経』、『天全名目類聚鈔』、『守護国界章』、『遮那業案立草』、『大乗止観法門』等の様々な資料の文言を紹介しながら、仏身の在り方について詳しく述べた。
 「自受用身」については一体論と平等・常住・差別論の二つがあり、また、『宗要百光』によっては「常義」である「一向同」、「恵心御義」である「一向別」についても紹介され、これら常平等・常差別についての特色的なものが、天台の思想のなかにおいて見られるということが種々説明された。特に終盤の竜女の浄土と即身成仏の在り方については、無生法忍を得て身体を捨てているにもかかわらず、どうして即身成仏をするのかという議論のところにも、最澄がこの常平等・常差別の教説を用いたという点は非常に斬新な説として受け入れられた。
 論義とは一見すると煩瑣なように思われがちであるが、その一つ一つを丁寧に紐解いていくと内容が明らかとなってくる。そのなかには、相対立する見解がそのまま併存する場合もあり、とても興味深い様相を呈するものである。このような論義を通して、各宗派の教義研鑽が進められ、錬磨されていったという歴史がある。当時は各宗派が同じ様な問題意識において、論義について研究していたことを改めて確認することができた。
 天台宗における仏身の在り方を踏まえながら、天台論義のなかでのその問題点が明らかとなり、十分に理解することができる機会となった。

【文責】アジア仏教文化研究センター

DSC_0188.JPG

このページのトップへ戻る