公募研究

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三一権実論争と三論宗

三一権実論争とは、一分不成仏説[三乗真実・五姓各別]と一切皆成説[一乗真実・悉有仏性]、そのどちらの説が真実であるのかをめぐって争われた論争である。この三一権実論争と日本三論宗の関わりについては、いくつかの先行研究も積み重ねられており、三論宗と法相宗の間で争われた空有の諍論との接続関係や、最澄に与えた影響などが明らかにされてきた。

しかし、現在に宗派として存続していない日本三論宗に対する関心の低さや、活字化された三論宗関連の資料が限られたものであるとの問題などから、なお未解明な部分を多く残している状況にある。このような現状を踏まえ、本研究では、逸文収集と未翻刻資料を用いて、三一権実論争に於いて日本三論宗はどれほどの関わりを持っていたのか。また、一切皆成説[一乗真実・悉有仏性]を主張するにあたり、三論教学の中でどのような論理を構築していたのか等を明らかにしていきたい。

小野嶋祥雄(龍谷大学仏教文化研究所客員研究員)

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